矢の本数

 なぜか昔から矢は「1ダース」(12本)単位で購入するのが一般的です。その理由のひとつに昔は6本射ちが一般的で最低6本の矢とその予備の矢がプラスアルファで必要だったからでしょう。今なら、もし矢を壊す心配がなく満足な矢が手に入るのなら短距離の試合なら3本、オールラウンドなら6本の矢があればとりあえずは問題ないのかもしれません。しかし、現実問題としては自分が壊さなくとも、同的のアーチャーの矢がヒットすることもあり、やはり最低でも10本そして昔ながらに12本程度の矢はアローケースに入れておいた方が無難でしょう。
 ただし、近年はもうひとつ厳守しなければならないことがあります。それは使用頻度や製造時期の異なる矢(シャフト)を混ぜて使わないことです。昔、アルミアローの頃はその製法が「引き抜き」と呼ばれるものであったため、製品間のバラツキはあまりありませんでした。しかし、カーボンアローになってからは製造方法が一変したため、必然的に同じサイズの製品であっても個々の品質にバラツキが出るようになってしまいました。これについてはアーチャーの技術レベルによってはまったく問題とはならない場合もありますが、それでも各メーカーともに配慮し苦心するところです。製品によっては検査をしてとりあえずは12本の同じ程度の矢をパックにして出荷しているくらいですから、その状況は分ると思います。
 そこで使用するアーチャー側としては、まずはメーカーや種類にかかわらず、後で時期の違う矢を混ぜて使ったりすることのないように、金銭的に許すのであれば使うであろう本数をまとめて購入することをお勧めします。しかし、これはメーカーの責任ではなく、その矢自体の持つ品質の誤差によって満足のいかない矢が存在するのも事実であり、トップを目指すアーチャーにおいては一層この点には配慮と注意を要するべきだということです。
 矢を購入する時は、少なくとも昔ながらに12本はまとめて入手しましょう。矢は消耗品です。12本が減ってきた時は、再度12本を入手しそれぞれが混ざらないように使用しましょう。

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