この件について、全日本アーチェリー連盟から立命館大学監督宛に回答が届きました。
 

全日ア総務第02-003号
2002年4月8日

立命館大学アーチェリー部
監督 □□ □□  様

(社)全日本アーチェリー連盟 
会 長 海部 俊樹 

「関西学連リーグ戦への高校生参加に関する確認」への回答 

 標記の件につき、お答えいたします。

 貴方様から文書をいただいた後、添付のとおり、3月35日、文書をもって全日本学生アーチェリー連盟に勧告を行いました。
 これに対し、関西学生アーチェリー連盟から、3月27日付けの添付文書が参りました。
 両方の文書をご覧になれば、なぜこのような形でリーグ戦が行われるようになったか、また、当連盟としてはその実行を許容しているわけでない、という経緯をご理解いただけるものと思います。
 当連盟は、すべてのアーチャーやアーチェリー団体にとって、公平で平等な指導を常に心がけています。しかし、現実的には、今回のように、微妙な問題も発生しますし、これからも起こり得ることでしょう。
 その際は、できるだけ多くの方々のお考えに耳を傾けた上で、適正な判断、指導を心がける所存です。今後とも、ご意見をお寄せ下さいますよう、お願い申し上げます。

 添付文書:  3月25日付 全日本アーチェリー連盟文書
          3月27日付 関西学生アーチェリー連盟文書

 

(上記3月35日とあるのは、原文のまま。)

 
 添付文書

全日ア総務第01-040号
2002年3月25日

全日本学生アーチェリー連盟
委員長 ○○○○○  様

(社)全日本アーチェリー連盟 
会 長 海部 俊樹 

新1年生リーグ戦出場について
 

 先日、立命館大学洋弓部監督□□ □□氏から、当連盟宛に「3月31日に行われる、関西学生アーチェリー連盟主催のリーグ戦に、高校を卒業しているが、まだ大学に入学していない新1年生の出場を認めるという決定がなされたが、どういうものであろうか?」という主旨の文書が届いた。
 リーグ戦は、当連盟の公認競技会ではなく、各地区の学連が独自に開催する競技会であり、本来は、当連盟が直接関与すべき立場にはない。しかし、リーグ戦の総決算ともいうべき「王座決定戦」は当連盟の公認競技会であり、その観点からすれば、リーグ戦は王座の予選と考えることもできる。当然、当連盟としても、出場選手の資格について無関心であるわけにはいかない。そこで常務理事会でこの件を討議した結果、次のような結論に達したのでお知らせしたい。

3月31日にリーグ戦に、高校卒業直前で大学前の新1年生の出場は好ましくない。

 高校を卒業すれば、確かに高校生ではない。しかし同時に、入学先の大学が確定していても、入学前であれば大学生と認めることは難しい。高校卒業から大学入学までのこの期間は、グレーゾーンと言えるであろう。ただ、現実にこのような問題が生じた場合、選手の資格を明らかにするために、何らかの線引きが必要となる。そこで考えられるのは、世間一般の常識と思える、年度の変わり目である。すなわち、3月31日までは高校生、4月1日からは大学生とするのが一番妥当な方法と思える。
 特に、高体連は、3月31日までは高校生とみなすという立場であり、練習試合ならばともかく、大学生の公式戦に高校生の身分のまま出場することに強い懸念を示している。この件に関連して何らかの問題が生じた場合、一番困った状況に追い込まれるのは、当の高校生であることは言うまでもない。
 かつて、リーグ戦において、このような事態が生じたことはないように思う。よくよくの事情があってのことであろうが、今回特例としてこれを実施すれば、必ず将来に禍根を残すものと思われる。
 したがって、当連盟は、全日本学生アーチェリー連盟に対し、この件に付いては、関係各方面と十分に相談の上、慎重に考慮するよう勧めるものである。

 

(下線は原文のまま。)

 

平成14年3月27日

全日本アーチェリー連盟 様
全国高体連アーチェリー専門部 様

リーグ戦第一戦3月31日開催について

関西学生アーチェリー連盟 
会 長 ○○ ○○    
委員長 ×× ×××      


 この度、関西学生アーチェリー連盟における、リーグ戦第一戦において、高校生(2002年4月1日付けで大学入学予定者)の参加を特例的に許可したことについて、各方面の方々に多大なるご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げます。
 形式上2001年度の試合にも関わらず、2002年度入学者の出場を認めるに至った理由は下記の通りです。
 1.2002年度の日程が全て決定した後に「世界学生選手権大会最終選考会」を当連盟が主管することが決まった。
 2.2002年度日程決定時点で第一戦は4月7日であった。
 3.第一戦が4月7日であることを前提に、昨年12月の時点でリーグ戦参加申込書を各大学に提出してもらっていた。(新一回生の人数も含めた部員数でリーグに参加するかどうかを決定してもらっていた、ということ。)

 1について、昨年12月、2002年度事業日程を決定・各大学に通知後、全日本学生アーチェリー連盟より、世界学生最終選考会の主管の依頼がありました。この時、6月2日に当連盟で開催を予定しておりました”テクニカルカップ”という試合と同時開催することで主管をお受けしたのですが、後日、「6月2日の開催では世界学生への選手登録申請期日に間に合わない」と全日学連より連絡を受け期日変更を依頼されました。そこで当連盟内で事業日程と照らし合わせた結果、変更日候補として挙がりましたのが5月26日でした。しかしこの日は全日学連主催の”西日本大会”と重なってしまい世界学生の候補選手が出場出来ないことになってしまいます。そこで西日本大会の日程の変更を依頼したのですが、全日学連からは「変更不可能」とのことだったので、当連盟のリーグ優勝決定戦を予定しておりました5月19日に開催せざるをえない状況になりました。(その前の週はアジアサーキットのため)これにより優勝決定戦の日程も早まり、同時にリーグ戦全体の日程を一週間ずつ繰り上げなくてはならない状況になりました。そこで初め、4月以前に開催(年度変わり前の3月31日開催)すると上記の「3」の理由もあり、人数不足になり本来(4月7日)であれば参加出来ていた大学がリーグ戦に参加できなくなってしまうことから、平日ですが、各大学とも授業の始まっていないと思われる4月1日(2002年度の年度変わり)に開催することを決定しました。しかし後日、4月1日が学校行事への参加等の為、第一戦に参加出来ない大学が多数あるとの連絡を受け、結果として今回の特例措置の上で、3月31日開催への日程変更に至りました。また、リーグ戦が最初に4月7日開催(2002年度開催)となっておりましたので、形式上前年度開催となりますが、初めの開催時の条件(新一回生入学後の条件)を整えておく必要があったことも理由に挙げられます。
 この決定の際、ご指摘がありましたように「怪我」等の問題は正直、考えていなかった、と言わざるをえません。そのことについては深く反省しております。しかし、「1日ぐらい」と思い軽はずみな考えで決定した訳ではありません。アーチェリーが好きで競技を続けている以上、やはり誰もが「1つでも多くの試合に出場したい」そう思っていると思います。ました、リーグ戦となるとその思いは一段と強いはずです。「2」「3」にありますように、最初の日程決定時点ではリーグ戦に参加出来る、と思っていた大学(新一回生も含めて人数が揃い、出場可能になる大学)が、世界学生選考会が突然入ったことで、第一戦が前年度になり、それでは人数不足で参加出来ない、しかも1試合だけではなく、「リーグ」に参加出来ない、といった状況を作りたくなかったのです。今年度、当連盟は「アーチェリーを楽しんで欲しい」という目標で運営を行っております。そこで今回のような日程変更によって「楽しむ機会」を奪いたくなく、「特例措置」という考えに至ったのです。世界学生に成績の良い選手を出場させてあげたい、という思いで世界学生最終選考会の主管をお受けしたことにより、関西の選手の「楽しむ機会」すなわちリーグ戦参加の機会を奪いたくなかった、という我々の思いをご理解いただければ、と幸甚に存じます。

 先にも挙げましたが「怪我」について、もし何らかのトラブルがあった場合は当連盟で責任を持ちます。各高校の先生方にはご迷惑のかからないようにいたします。
 また、今回のような「特例措置」は今年度限りのことと約束いたします。今後今回のようなことは絶対に繰り返しません。

 最後に、今回の件に関し、様々な方面の方々にご迷惑をおかけしたことを、今一度お詫び申し上げます。当連盟もまだまだ至らないことばかりです。今回の反省を今後活かし、「アーチェリーを楽しんでもらう」ために、よりよい運営を目指していきたいと思います。
 これからもご指導の程よろしくお願い申し上げます。

 

(全ア連02.4.01の受付印と第42代委員長の署名あり。)

 
 それにしても、結局理解できません。関西学連の思いも理解できなければ、これで終わりということでしょうか。日付からして、全日本アーチェリー連盟は下部団体(全日本学生アーチェリー連盟)に勧告を無視され、全日本学生アーチェリーはその責任を果たさず、ことの当事者(全関西アーチェリー連盟)はこれだけの重大問題を起こしながら、何ら説明責任を含め責任を取らず、ということでしょうか。
 これが今の日本のアーチェリーですか。いかがでしょう?!

copyright (c) 2010 @‐rchery.com  All Rights Reserved.
I love Archery