サイトを取り付ける

 今ではサイトと言えば「エクステンション」が付いているのが当たり前です。エクステンションとは、サイトピンを的方向に突き出た状態にすることでエイミング精度の向上を図るためのサイト(あるいはサイトピンに付属した)の部品のように思われています。しかし、実はこの道具の最初の発想は取り付けのネジを弓の側面に開けるためのものでした。昔、1960年代後半の弓は木製のワンピースボウでした。サイトはサイトバーを直接弓のフェイス側(顔に面した側)に木ネジで取り付けていました。ところが、この頃から分解はしないまでも金属製のハンドルの弓が登場してきます。そして、弓の強さも強くなりサイトバーをバック側(的側)に付けることも可能になってきた時期でした。
 そうなると弓のフェイス側やバック側に直接穴を開けたのでは、弓の強度に問題が生じたのです。そこでサイトピンを的に近づけるというより、取り付け穴をサイド面に移すためにこの道具が登場しました。

 この道具の具体的な取り付けですが、結構適当に取り付けているアーチャーもいるようですが、次の点だけは気を付けましょう。
 まず簡単にネジを締めて、仮に組み立てます。
 
 そして、エクステンションバーを弓本体に取り付けるネジ部分には必ず「ネジロック」と呼ばれる接着剤を使用する方が良いでしょう。
 
 最後にこれが大事なポイントですが、サイトバーとストリングは平行になるように固定します。ハガキなどをサイトバーに平行にセロテープなどで貼り付けて、写真のようにサイトバーとストリングが平行になるようにセットしてネジを完全に閉め込みます。この確認をしっかりしておかないと、距離によってサイト位置を左右に動かさなければならなくなります。また、逆に言えば自分の射ち方やスパインの状態によっての的中位置の左右方向の変化を把握することができるようになります。
 中級者以上で距離によるサイトの左右位置の補正を意識的におこなうのでないなら、ともかくはサイトバーはストリングと平行になるように取り付けるように注意してください。

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