弓を替える

 待っていたハンドルが届いたのと、インドア用にセッティングされていた弓をそろそろアウトドア(カーボンアロー)用に替えるので、、、弓を替える時のちょっとワンポイントアドバイスです。
 これまでにも何10本とマイボウを扱ってきたのですが、今回はPSEの「X-Factor」から「X-Appeal」に替えます。
 同じメーカーなので、デザインは大きく異なりますが基本の設計位置はほとんど変化がないようです。これが違うメーカーやコンセプト(基本設計)が異なるハンドルであれば、特にリムの角度や自分が望むポンド数などによって多少(?)の努力が必要です。が、それはともかくとして、、、、
 まずは最初のセッティング(メーカーのデフォルト位置)そのままで、リムを取り付けて、ストリングを張ってみます。今回は特にスケールを使ってポンドを測ったりせず、自分の感覚で行いました。(素人ではないので、それで十分なのですが。)
 ハンドルを選ぶ時に、デザインやバランス、重さといった選択肢はあるのですが、そこから先はユーザーのできることにも限界があります。しかし、そんな中で最も重要なのは、リムの取り付け角度です。これは弓の基本性能にかかわる非常に大切な部分ですが、メーカーとユーザーが開けてはならないパンドラの箱を開けてしまってからというもの、言葉では説明のしようがないくらい、正直グチャグチャになってしまいました。これを読んでいられるアーチャーも、ハンドルだけでなくリムも組み合わせは多種多様でしょうから、あくまで参考として聞いてください。
 このハンドルのデフォルト位置は、フェイスサイドのポンド(リム角度)調整のロックネジが↑ツライチになったところのようです。確かにストリングを張ってリムの形状や感覚を見てみると、いい位置です。少しリムが起きているかなとも思いますが、このネジでいえば半回転程度の範囲です。(デフォルトの位置は、一応の目安です。組み合わせるリムによって、この位置は変化します。)
 最初にリムの取り付け角度を決めます。合わせて上下リムのティラーハイトを確認し、自分の希望する位置にセットします。(これは後でまた再調整することになります。)
 このハンドルのシステムは、後に行う「センター調整」の機構も含め非常にシンプルかつ確実です。これはアーチャーにとって非常に調整が簡単であり、なおかつ微調整が効くことを意味しています。
 また今回の新しいシステムからは、リムを支える円盤部分が可動するようになり、軽量かつ高強度(ステンレスではなく鉄です)にあわせて、リムを受ける部分が面で捉えられるようになっています。
 
 次はセンター調整です。これは慣れていたとしても、よほどラッキーでなければ1時間や2時間は掛かると思っておいてください。5分や10分の作業ではありません。
 特に注意するのは、ハンドルの上下センターを通るだけでなく、必ずセンタースタビライザーもセンターにくるようにセッティングすることです。できれば「リムゲージ」も使ってください。
 この調整ですが、経験則も必要ですが、たとえばネジを1/8回転変えるだけでもリムのセンターは大きく変化します。それくらいに微妙なものです。そのことも覚えておいてください。(ワッシャで調整するハンドルもありますが、これは頼まれてもしたくはないです。それくらいに大変な作業です。)
 ただし、左右調整は手間ではありますが、ストリングを外して動かすようにお願いします。(ストリングを張ったままだと、ねじが噛んでしまう場合があります。)
 それとこれはこのモデルだけですが、コンパウンドボウに付いているようなウインドウのレスト部分に「センター位置」を示す線が入りました。(設計上のセンターを示す位置です) 使ってみると、これはグッドアイデアです。
 この線を点としての位置あわせではなく、想像の延長線としてセンター調整を行うと、結構うまく、早く調整が行えます。
 
 ここまでくれば、後はパーツの取り付けだけです。グリップはそのままでもいいのでしょうが、個人的にはプラスチックグリップの自分の作った形状がいいので、今回は交換しました。
 幅があえばいいのですが、あっても動いたり異音がするようであれば両面テープで固定したり、サイド面に薄いテープを貼ったりして完全に固定します。
 もうひとつグリップで注意することは、最近のウッドグリップは樹脂製のグリップとピボットポイントの厚さ(高さ)が異なることです。わかり易くいえばストリングハイトがウッドと樹脂では異なるのと、必然的にポンド数が微妙に異なります。これも注意してください。
 次はレストを貼ります。これも注意を要します。最近はツメが上下可動式のものもよく出ていますが、この種のレストは動かせていい代わりに、動いてしまうという欠点も持ち合わせています。好みですが、注意してください。個人的には、もしもを考えて可動式のレストは使いません。そのため最初に貼る位置をうまく決める必要があります。
 レストを貼る両面テープは、普通の市販品では炎天下や雨の中では動いてきます。そのため最初から付属しているテープは、接着力が強力なため貼り直しがききません。これも経験則と授業料が必要ですが、ちゃんとした位置にしっかり貼るようにしてください。また、必ず貼る前には接着面をアルコールで脱脂することを忘れないでください。
 あとはクリッカーとサイトを付けて、終わりです。サイトのエクステンションベース取り付けには「ネジロック」をオススメします。また、サイト取り付け時には、サイトバーが垂直になることと、サイトピンをとりあえずはセンターにくるように調整しましょう。矢のセンターショットもお忘れなく。
 今回は基本設計が同じハンドルなので、ノッキングポイントの位置などもほとんど同じでしたが、ともかく明日から射ってみます。たぶん、センター調整等も少し動くかもせれないので、それは再度後日調整です。
 今日は半日仕事でした。ご参考まで。。。。

copyright (c) 2010 @‐rchery.com  All Rights Reserved.
I love Archery