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 終わってしまいました。次回アテネに期待します・・・。 1972年ミュンヘンオリンピックで52年ぶりにアーチェリー競技が復活して以来、特に近年1988年ソウル以降は毎回猫の目のようにルールが変わるオリンピックです。その理由はアーチェリーが毎回、オリンピック競技として行なわれる確証がないからです。肥大化するコマーシャリズムの中でアーチェリー連盟を組織する国が100カ国に満たない現状からは、その開催はオリンピックの開催国任せなのが実情なのです。そのような中でテレビ中継を中心とした、見せる競技、おもしろい競技は必須条件となります。
 そこで2004年に期待する意味から、シドニーオリンピックの競技ルールを紹介しておきましょう。4年後には変更されている部分はあるでしょうが、参考までに。

競技は、オリンピック大会用オリンピック・ラウンド方式で実施される。
 このオリンピック・ラウンドは、
(1)射距離は、すべて70m。
(2)ターゲット・フェイスは、すべて122cm。
(3)ランキング・ラウンドを除き、競技はすべて「1対1」のマッチ戦で行なわれる。
1.ランキング・ラウンド(競技前日の公式練習日)
(1)全競技者(男女各64名)は、個人戦・団体戦での対戦相手、およびシューティング位置・順番を決定するために、ランキング・ラウンドを行なう。
(2)個人順位は、競技者個人の得点。団体順位は、チーム(3競技者)の合計得点。(日本の団体は男子だけです)
(3)3出場枠を持つ国が17カ国以上参加の場合、このラウンドが団体戦の予選となり、男女上位16チームまでが、決勝戦に出場できる。
(4)矢数は72射(720点満点)。1エンド6射(制限時間4分)を12エンド行なう。
(5)競技者は、採点、矢取りを自分で行なう(ターゲットに向かう)。
(6)同点の場合、個人、団体ともにヒット数、10点数、インナー10数により順位を決定する。
2.個人戦(女子:第1日・3日 男子:第2日・4日)
(1)競技の進め方
 64名は、A〜Hの8グループに分けられ、1・2回戦では常にグループ単位で同時にマッチを行なう。3回戦以降、決勝戦(ゴールドメダル・ファイナル)までは、2名ずつ順番に1マッチを行なう。
@ 1回戦:  64名 → 8名ずつ、4マッチを同時に行なう。
A 2回戦:  32名 → 4名ずつ、2マッチを同時に行なう。
B 3回戦:  16名 → 2名ずつ、8マッチを同時に行なう。
C 準々決勝: 8名 → 2名ずつ、4マッチを同時に行なう。
D 準決勝:   4名 → 2名ずつ、2マッチを同時に行なう。
E 3位決定戦:2名 → 1マッチを行なう。
F 決勝戦:   2名 → 1マッチを行なう。
(2)矢 数
@1・2・3回戦は、18射(3射×6エンド)
A準々決勝戦以降は、12射(3射×4エンド)
B制限時間はいずれも、1射につき40秒。
(3)矢取りとスコア表示
@競技者に代わり、ターゲット付近のブラインド内に待機するエージェントが、1エンド終了ごとに、得点記録の確認と矢取りを行なう。
A採点は、ブラインド内のターゲット・ジャッジが行い、1射ごとに得点とランニングスコアがターゲット下のスコアボードに表示される。
(4)マッチ・シューティングのやり方(交互射ち)
@ディスクトス(白か黒)により、競技者はシューティングの順番を選択する。
Aシューティングの順番は、1エンドごとの後先を交替する。
B両競技者はシューティングラインで待機する。10秒後のブザー1声で、先射ち競技者Aの信号機に「青」が点灯し、シューティングを開始する。
CAは40秒以内に1射を終えなければならない。40秒経過後、信号機が「赤」に変わり、それまでに射てなければ、その矢は失格となる。
D40秒経過後、競技者Bの信号に「青」が点灯し、Bのシューティング開始となる。
EAが40秒以内に射ち終わった時は、その時点でBの信号機に「青」が点灯し、Bがシューティングを開始する。
F以下、この手順を繰り返し両競技者は、1エンド3射を完了させる。採点と矢取りが行なわれる間、両競技者は待機しブザー2声により次のエンドを開始する。
G3回戦以降では、信号機が「青」に変わる時、ブザー1声が鳴らされる。
(5)タイブレークのやり方
1マッチ終了時点で同点の場合、以下の手順でシュートオフを行い、勝敗を決定する。
@両競技者は1射し、高得点の競技者を勝ちとする。
A1本目が同点の場合、2本目をシュートし、高得点の競技者を勝ちとする。
B2本目が同点の場合、3本目をシュートし、高得点の競技者を勝ちとする。
C3本目が同点の場合、中心に近い競技者を勝ちとする。
3.団体戦(女子:第5日 男子:第6日)
(1)競技の進め方
 団体戦は、1チーム3名の合計得点により勝敗を決定する。
@ 1回戦:  16チーム → 8チームずつ、4マッチを同時に行なう。
A 2回戦:   8チーム → 8チームずつ、4マッチを同時に行なう。
B 準決勝:   4チーム → 2チームずつ、2マッチを同時に行なう。
C 3位決定戦:2チーム → 1マッチを行なう。
D 決勝戦:   2チーム → 1マッチを行なう。
(2)矢 数
@27射(3射×3競技者×3エンド)
A制限時間は、1エンドにつき3分。
(3)矢取りとスコア表示
 個人戦と同じ。
(4)1・2回戦のマッチ・シューティング(同時射ち)
@両チームは同時にシュートする。
Aシューティングラインには1競技者だけが立つことができ、交替は1mライン位置で行なわれる。シューティングおよび交替の間も、計時装置は動き続ける。
B両チームが1mラインに揃ったところで、ブザー1声によりマッチを開始する。
C両チームの第1競技者がシューティングラインに入り、シューティングを開始する。
D終了後、残りの2競技者が順番にシューティングする。
Eチーム内の競技者は、どの順番にシュートしてもよく、一度に1射、2射、あるいは3射してもよい。ただし、3分以内に1エンド9射を終了しなければならない。
(5)準決勝戦以降のマッチ・シューティング(個別射ち)
@ディスクトス(白か黒)により、チームは第1エンドのシューティングの順番を選択する。
A第2、第3エンドは、前のエンドで低得点のチームが先にシュートする。同点の場合、第1エンド先攻のチームが先にシュートする。
Bシューティングラインには1競技者だけが立つことができ、交替は1mライン位置で行なわれる。
C両チームは1mラインで待機し、ブザー1声によりマッチを開始する。同時に先射ちチームAの計時装置が作動する。
DAチームの第1競技者がシューティングラインに入り、3射のシューティングを開始する(この時、3名が1射ずつで交替してもよいが、3射終了まで計時装置は停止しない)。
E第1競技者の3射が終了し、1mラインに戻ると同時に残り時間を表示した状態で計時装置が停止する。
FBチームへの開始合図(ブザー1声)が出され、同時にBチームの計時装置が作動する。第1競技者はシューティングラインに入り、3射のシューティングを開始する。
GAチーム再開の合図が出され、計時装置が作動する。第2競技者は3射のシューティングを開始する。
H以下、この手順を繰り返し、両チームは3分以内に1エンド9射を完了させる。
(6)タイブレークのやり方
1マッチ終了時点で同点の場合、以下の手順でシュートオフを行い、勝敗を決定する。
@両チームの各競技者が1射し、合計得点の高いチームを勝ちとする。
A1回目が同点の場合、2回目の3射を行い、高得点チームを勝ちとする。
B2回目が同点の場合、3回目の3射を行い、高得点チームを勝ちとする。
C3回目が同点の場合、中心に近い矢を持つチームを勝ちとする。

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