先達の精神(こころ)も添えて・・・

 メディア・リサーチ・センター(株)から発行されている「雑誌新聞総かたろぐ」という、日本で発行しているほとんどの雑誌が検索できる本があります。その2003年版で「アーチェリー」を調べてみると、皆さんもよく知っている日本で唯一のアーチェリー専門誌「雑誌アーチェリー」が載っています。昔、アーチェリーバブルの頃には、これ以外の専門誌や新聞まであったのですが、今はこれ一誌です。阪本さんが立ち上げて、小松君が引き継いで今に至っています。
 ところで雑誌の表紙のことを「表1」と呼びます。表紙の裏側が「表2」で、裏表紙の裏が「表3」。そして、一番後ろの表側(裏表紙)のことを「表4」と呼びます。そこに載っている広告が「表4広告」(ひょうよんこうこく)です。一般には一番高額な広告スペースです。
 ご存知でしたか創刊以来ほぼ30年間、この表4広告をずっとヤマハ(日本楽器製造)がとっていたのです。それを思うと1995年頃から、初めてヤマハ以外のメーカーがこの1ページカラー広告を載せる号が一時期ですが登場します。今考えればあれがヤマハのアーチェリー撤退への伏線だったのでしょう。ヤマハにすれば表4をとることがプライドでした。雑誌社にすれば年間契約は大きな安定収入源であると同時に、上得意様なのです。特にアーチェリーのようなマイナー競技では、桁が違うような気がしますが↑これだけの公称発行部数が実売数ならいいのですが、ともかく広告収入こそが存続の糧になります。
 それはさておき、昔からアーチェリーをされている方には表4広告の思い出もあるのではないでしょうか。なぜなら、今の広告のように単発あるいは同じ繰り返しで商品そのもののアピールをするのでなく、ヤマハは年間で企画を立てて広告展開していたからです。
 そんな表4広告の企画や撮影に立ちあったひとりとして、ちょっとお気に入りの広告を物置から見つけたので紹介します。
 この広告企画はヤマハのカタログ等も制作していた広告代理店といっしょに創ったものです。本来年間12回の企画を最初に出して進行するのですが、これを見て分かったのですがこの時が発刊以来月刊であったこの雑誌がこの時ちょうど隔月刊に変わったのです。そして新商品が出たこともあり、イレギュラーな8回の企画モノになっています。
 和弓の心とアーチェリーの心の融合的企画なのですが、ヘッドコピーを何にして、写真をどうするで、いろいろ企画段階から議論がありました。そして最終的にこのコピーを選び決めるにあたって、今は亡きアサヒ弓具の小沼英治さんにご指導をいただいた経緯があります。他の企画とは一味違った、薀蓄のある味わいある広告と自負しています。なかなかよいと思っているので、先達の教えをぜひ参考に。。。。
 
1983年 1月号 1983年 3月号
1983年 4月号 1983年 7月号
1983年 9月号 1983年11月号
1984年 1月号 1984年 3月号

copyright (c) 2010 @‐rchery.com  All Rights Reserved.
I love Archery