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1970年 全日本選手権

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1234点 日本新記録

全日本選手権といえば「1970年」の全日でしょう。日本で初めて記録されたシングル1200点台、それも「1234点」ですよ。記事にもあるように↑、それまでの日本記録は川西さんの「1178点」で、1ヶ月前に若槻さんと中本さんが神戸の王子陸上競技場で「1296点」まで更新したところでした。それだけでもすごいことなのに、赤澤さんはそれを一気に38点も更新したのです。90m-286日本新、70m-328日本新、50m-296、30m-334。世界記録まであと16点。驚異的というより、感動ですよ。未知との遭遇です。
と感動に浸っているうちに、翌年の5月ヨーク世界選手権の最終選考会では、名古屋の森林公園で中本新二さんが「1252点」の「世界新記録」を射つのです。後にも先にもシングルで世界記録を出したのは、この時以外にありません。日本が世界を確実に射程に収めた瞬間です。

アーチェリーを始めて2年目、高校2年で初めて参加した都道府県対抗で初めて1110点(1100点台)を射ち、全日本は点数も順位も覚えていませんが、30mが新聞に載ったのがうれしかった高校生です。
そこで、都道府県での写真があるのですが、1970年の全日本の写真は撮っていませんでした。以下は、翌1971年の全日本での写真です。

いとも簡単に1200を射った神戸大学3年の「赤澤 実」さん(写真左と右は2位の手島雅樹さん)ですが、ちょうどこのころヤマハが世界に向けての「選手対策」を始めていました。この写真ではHOYTを使っていますが、日本記録を出した時の弓は、世界制覇を目指し動き出したヤマハが、世界戦略第1号モデルとして投入したヤマハ「YG」です。66インチ40ポンドですが、矢はXX75の「1618」26 1/4インチ。どう考えてスパインがあっていないよう思うのですが、本人はこれが完璧に飛んでいたというのです。点数が出たのだから、そうなのでしょう。ただし弓は変えても、栓抜きを曲げたクイーバーのS字フックは同じです。

↑元日本記録保持者の若槻伸栄さんと川西大介さんです。

ところでこれらの写真は、1971年全日本選手権の会場、神奈川の三ツ沢陸上競技場の10月29日公開練習の写真です。
翌日のとんでもないドッシャ降りの前日です。あの昼休みの休憩時間に一緒にいた人なら、選手より選手の後ろに写っている、スタンド下のガラスの向こうが懐かしいはずです。
とんでもなく寒い試合でしたが、とんでもない無茶苦茶な昼休みでした。もうあんな昼休みはないでしょう。懐かしい。。。
ですが、もうお会いできない方や・・・・。

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